救急車を呼びますか

去年、よそ見をしながら全力疾走で車道と歩道の段差に躓き、歩道のコンクリートの上に勢いよく倒れ込みました。
両手首骨折、前歯が少し欠けました。

倒れた瞬間、両手首と歯から頭部に強い衝撃を受けました。
起き上がれなくて道端に座りながら最初に考えた事は、

「遅刻せずに会社に行けるだろうか」

月曜日の朝で出勤途中でした。
大怪我をしたのに最初に思う事がそれとは…
我ながら飼いならされた社畜の様な思考回路ですね。

そこまで人通りが多くない道でしたが、通行人に声をかけられました。

「大丈夫ですか」

「大丈夫です」と答えました。反射的に。
通行人はそのまま行ってしまいました。まぁ大丈夫だと言われたら行きますよね。
本当は全然大丈夫じゃありませんでしたけど。
今まで経験した事がない衝撃で「ああこれは折ったな」と分かりました。手首を見るのが怖かったです。

「どうしましたか」

1~2分後に自転車に乗った3人組の警察官が通りかかりました。
「転んでしまって…」

「救急車を呼びますか」

え? 救急車? そんな、転んだ位で…? 

「大丈夫です」

「病院に行った方がいいですよ。顔から血が出ています」

そう云われて少しショックでした。
この時はまだ歯が欠けた事に気がついていませんでしたが、唇の上を少し切っていたみたいです。
あ~あ、これじゃあ会社には行けないな…

「歩けますか? 近くに病院があるので送って行きます」

と言って下さり、私の荷物を持って病院まで付き添ってくれました。
病院に着くと受付を済ませて待合室まで連れて行ってくれました。
親切な警察の方に会えて、本当に良かったです。
あの時の警察の方には感謝してもしきれません。

もし警察の方に会えていなかったら、多分、会社に向かって歩いていたと思います。
家から会社までは徒歩10分程度で、転んだのは丁度中間地点です。
1人で歩いていたら途中で具合悪くなるか、たどり着けたとしても、救急車のお世話になっていたと思います。

病院の待合室で順番待ちをしている間に、痛みでどんどん具合が悪くなりました。
呼吸が早くなって息苦しくなって、さっきまで普通に歩いていたのが嘘のようでした。

「大丈夫ですか、お医者さんを呼びますね」

そんな感じで、待合室にいた他の患者さんが声を掛けてくれました。
すぐに看護師さん達が来て、車いすに乗せられて処置室みたいな部屋に連れて行かれました。

「こういう時は救急車を呼んで下さいね」

歩いてきたと話したら、看護師さんにそう言われました。
確かに救急車で来ていたら待合室に行かずにすぐに診て貰えてたと思うし、安静にしていられましたよね。

もしまた同じ目に遭ったら、絶対に遭いたくないけど、それでも救急車は呼ばないと思います。
自力で動けて、命の危険を感じない限り。
でも両手を骨折しているのに1人で荷物を持って、場所もよく分からない病院に行けたでしょうか。
病院の待合室で具合が悪くなったことを考えると、結局会社にたどり着いてもどうしようもなくて、救急車を呼ばれていたのではないでしょうか。

救急車を呼ぶか、迷った時に架ける電話番号があるそうです。
迷ったときは、『#7119』
ここに電話をかけると相談に乗って貰えるようです。
地域によって番号が違うかもしれませんので、詳しくは下記のHPを参照して下さい。
#7119って何?救急車を呼ぶべきか教えてくれる安心電話相談窓口 (fastdoctor.jp)

両手首骨折してたら、電話も出来ません。
転びたてで元気?な内に、警察の方が通りかかって病院まで付き添ってくれたから、救急車のお世話にならずに済んだだけなんですよね。

子供の頃に、一度だけ救急車に乗った事があります。
小学校の低学年の時だったと思います。
風邪かインフルエンザか忘れましたが、酷くこじらせて苦しい咳が出て吐いて、深夜に救急車で運ばれました。
あと数時間遅かったら危なかったと言われました。

一昔前とは違って、今は救急車の出動件数も増えたと聞きます。

増え続ける救急出動件数 救急隊の課題を考える|読むらじる。|NHKラジオ らじる★らじる

らじる★らじるの記事からお借りしたグラフによると、コロナ禍の2020年と2021年を除いて、救急車の出動件数は年々増加して、令和5年は過去最多の764万件です。

それにしてもこのグラフには既視感が… 

この状況を考えると救急車を呼ぶのはやはり気が引けます。
でも最初は軽症だと思えても、すぐに病院に行かないと手遅れになってしまうケースもあります。
脳卒中の初期症状などは危険ですよね。
判断が難しい場合もあるかもしれませんが、命には代えられません。
無理せず必要な時は救急車を呼ぶ。 迷ったら『#7119へ。

怪我の話は、『骨折シリーズ』として、また記事にしたいと思っています。
私が言える事ではありませんが、皆様も怪我には気を付けて下さい。

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